感情を殺して生きてきた高校生・陰陽師の晴彦と、あやかしの少女・紺。全く異なる世界に生きる二人が「同棲」という非日常を通じて、少しずつ心を通わせていく物語です。
一見すると不可思議な設定ですが、本作の真の魅力は、その掛け合いの心地よさと人間の感情を丁寧に紐解く台詞にあります。
靴も料理も、この世界のあらゆることを知らない紺が、晴彦との日々の中で「喜び」「驚き」「甘酸っぱさ」といった感情を一つ一つ確かめていく。その素直で初々しい反応が、感情を押し殺してきた晴彦の心を少しずつ揺さぶっていく——その過程が本当に素敵です。
単なるラブコメディではなく、二人が互いに「感情」という人間にとって最も大切なものを教え合う、そういう深さと温かみがある作品です。
「恋とは何か」を二人が一緒に学んでいく過程を、ぜひその目で確かめてみてください。