夢の中の教室から始まる物語は、読み進めるほど小さなずれが積み重なって、気がつくと最初とは違う場所に立たされています。余計な説明をしない分だけ、言葉の隙間に残るものが多く、短編でありながら読後の余韻は長く続きます。分かったようで、分からない。近づいたようで、遠ざかる。静かに始まる幻想的な短編や、読み終えたあとにもう一度戻りたくなる作品が好きな人におすすめです。