舞と結、二人が向き合う場面には、どこか目を離せない危うさがあります。近づく呼吸、重なる鼓動、触れ合う心。穏やかなはずの時間の奥で、何かが少しずつ目を覚ましていくような緊張感。互いを想う気持ちはとてもまっすぐなのに、その強ささえ二人を未知の場所へ連れていくようで、ページを追うほど引き込まれます。優しさのすぐそばに潜む不穏さ。人の内側に眠る、まだ名前のない力。二人の絆が深まるほど世界の輪郭まで変わっていくような、熱と危うさをまとった現代ファンタジーです。
平凡なイベントプランナーの人生は運命の出会いを切っ掛けに知らない世界へと動き始める。切れない絆がド派手なアクションを可能にする。変革の速度は坂道を転がるテンポじゃなくてピンホールに落ちる重力への抗えなさ。スピードに任せて一気読みおすすめです。