生麦成美さんが異世界に召還されたところから物語は始まります☆
名前が早口言葉みたいで可愛いです(^-^*)
成美さんは異世界に合わせライリーアと名乗り…本当はもっと長めの名前を提案されましたが…本人希望にて短めに呼ばれる事に…
ライリーアさんは、召還された世界で「召還魔法の問題点」に気付きます。
召還の度に血を流す第二王子リュート…彼は色々1人で背負い過ぎている…。
人手不足、予算不足、属人化、責任者への責荷集中。
魔法を神秘では無く典型的な炎上プロジェクトと捉えプロジェクトマネジメントやシステム開発の知見を使って、召還研究の立て直しを試みシステムを改善していく。
ファンタジーかと思いきや「朝会」、「進捗」など業務用語がちょこちょこ出てきて…そうきたか~と唸らせられます☆
そして、この物語の凄さは業務用語とか出てくるけど、読みやすい!
王子や令嬢が出て来て真面目に語っている最中のライリーアさんの心の声が
業務突っ込みの様でたまりません☆
異世界だけど業務的な考え方が何とも面白い作品☆
リュート王子の負担軽減を何とかしてライリーアさん!と読んでいて応援したくなりました!
通勤電車で圧死しかけた生麦成美は、突然異世界へ召喚される。
そこで出会ったのは、人間に過大な負荷をかける欠陥だらけの召喚魔法。
成美は謎のコンソールを操作し、術式を停止させたことで「賢者」と呼ばれることに。
しかし彼女に見えたのは、魔法ではなく――壊れたシステムだった。
このように始まる本作の特徴は、異世界ファンタジーとシステムエンジニアの視点を掛け合わせているところです。
「負荷率」「後方互換」といったIT用語で魔法を捉え、異世界の常識を現代人の目線から再解釈していく展開が面白く、「異世界の魔法をSEが見たらどう見えるのか?」という発想に魅力を感じました。
キャラクターの印象が少しずつ変化していく描写も魅力的です。
成美を召喚した病弱な第二王子リュートをはじめ、王宮を舞台にさまざまな人物が絡み合い、物語を盛り立てていきます。
魔法を知らないSEが、王宮で「賢者」として召喚魔法の改善に挑む異世界ファンタジー。
ぜひこの魅力的な本作をご堪能ください。
主人公・生麦成美を召喚した、異世界の第二王子・リュートは、献身的で優しい人です。国家のために身を削って、召喚魔法を研究・運用しています。
この国家において、召喚業務はリュートだけが抱えている専任案件です。
こういうの、美談と捉える人もいますが、一人が頑張りすぎているために属人性が過剰に成長した、炎上必至のプロジェクトなのですよね。まさにデスマーチ。
それに立ち向かう成美――異世界での名はライリーア(フルネームはイングリッド・ライリーア・カートレット)の、プロジェクト・マネジメント譚です。
結局のところ、PMの真髄は、人が人を人として大切にするところにあり、と思える作品です。お薦めします!(๑•̀◡•́)و✧
*第一部を読了した時点で、このレビューを書いています。
異世界の召喚魔法が「システム」であり、王子や宮廷魔術師、騎士たちが血を流しながら支える“デスマーチ案件”だった――という設定がまず圧倒的に面白い。
通勤電車で圧死しかけた瞬間に召喚された元会社員・生麦成美(後のライリーア)が、異世界の炎上プロジェクトをPMとして立て直していく構造は、ファンタジーでありながら完全に仕事改善の物語になっている。
優秀だからこそ無理を重ね、予算不足には私財を突っ込み、人手不足には効率化で耐える。
第二王子リュートを中心に、婚約者エーメル、護衛騎士ラルドが“善意で自分を削り続ける”構造は、現実のブラック案件そのもの。
そしてライリーアが放つ一言――「それが設計ミスです!」
この瞬間、物語は完全に“異世界PMの改善レポート”へと変貌する。
人・物・金の再配置、負荷の偏りの是正、役割分担の見直し。
さらに人間関係の過保護さえも「構造的問題」として扱う姿勢が痛快で、
愛や友情ではなく、仕事の論理で王子を救おうとする点がこの作品の最大の魅力。
異世界×プロジェクトマネジメント×人間ドラマという独自の組み合わせが見事に噛み合い、
炎上寸前の召喚システムを“根本改善”しようとするライリーアの奮闘が読み応え抜群の一作。
この作品の一番の魅力は、異世界召喚というファンタジーの中に、プロジェクトマネジメントの考え方を無理なく組み込んでいるところだと思います。
特に印象に残ったのが、ライリーアが研究チームに朝会やカンバンを導入し、それまで個々人が抱えていた仕事を見えるようにしていく場面です。特別な能力で問題を解決するのではなく、まず現状を整理し、誰かの頑張りだけに頼らない仕組みを作ろうとするところに、この作品らしさを感じました。
もう一つ印象的だったのが、リュートの身体への負荷をログから調べ、長年使われてきた召喚術式そのものに問題がある可能性へたどり着く展開です。「昔からこうしている」ことを正解とせず、原因を一つずつ切り分けていく過程には、システム障害を調査しているような説得力があります。
単なる異世界×お仕事ものではなく、人の善意や能力に依存して回っている組織はいつか破綻する、だからこそ仕組みを変える必要があるというテーマが、物語全体を通してしっかり描かれている点も魅力です。
序盤までの紹介となりますが、ライリーアがこの炎上プロジェクトをどこまで立て直し、リュートたちの抱える問題をどう変えていくのか、これからも追いかけて行きたいと思います。