新入生代表という重圧から壇上で気絶してしまう内向的な主人公・美代子。そんな彼女のピンチから始まる物語ですが、とにかく登場人物がみんな魅力的で、一瞬で引き込まれました。「自分とは違う世界の子」に見えた凛羽の屈託のない太陽のような明るさと、美代子のすべてを理解している幼馴染・優陽の月のような静かな優しさ。この2人に囲まれて、美代子が少しずつ「変わりたい」と一歩を踏み出す姿が非常に丁寧に描かれており、胸がキュンと暖かくなります
入学式の緊張と、初対面のぎこちなさから始まる流れがとても自然で、読んでいてその場に一緒にいるような感覚になります。 特に保健室での出会いから、会話を通じて少しずつ距離が縮まっていく過程がやわらかくて心地いいです。
1人ずつ丁寧に背景が語られていくため、全員を応援したくなります。話が進むにつれ、少しずつ登場人物が増えていくので、キャパオーバーにならず、すんなりと輪に加わってくれていく感じがしました。(読み手に優しくて助かります。)まだ明かされていない秘密の真相も気になります。全員のこれからを見届けさせてください。