第1話 筑前煮の支度への応援コメント
天神家のお台所。とても素敵ですね。
淡い若草色の小さな豆タイル、壁に作り付けられた食器棚、花模様の型板ガラス、赤いホーローの片手鍋……。まるでタイムスリップしたかのようで、大事に使われてきた時間を感じます。
弥生さんが襷をかける描写も美しい……。
弥生ねえさまは、なぜそんなにも美しいのでしょうか(´∇`)
泥付きのごぼうの土の匂いまで、ふわりと伝わってくるようです。
「手間をかける。それは、誰かを想う時間を積み重ねること。」
というキャッチコピーも、この台所の描写と重なって、とても静かに響きました。
聖治くんの好みをよく知っている弥生さんの、筑前煮のお支度。
連載(💃✨)とのことなので、夕餉のお支度をする弥生さんに毎朝お会いできるなんて。
とても楽しみです。
それにしても。
ご当主の好物は“筑前煮”ですか。
なんと渋い高校生なのでしょう。
作者からの返信
『雪降る夜の一夜酒』であったように、天神の家は山にある神社のようにひっそりと建っているので、ステンレスのシステムキッチンは似合わない。私の家もかつては、そうでしたが、昭和レトロな豆タイルの造りにしてみました。
キャッチコピーと共に、文章であっても台所の持つ空気を感じて頂けて嬉しいです。
最初は800文字企画があったので、料理を作るテーマで挑戦してみようかと思ったのですが、場所や料理を作る弥生の姿を描くと、収まりきらない。
ということで、文字数にこだわらずに書くことにしました。
金時さんには、弥生を好ましく思って頂けて嬉しいです。
改めて弥生の描写を、形を変えて書きました。
弥生は私が創作の初期に考えたキャラなだけに、色々と考えたものです。考えた時に、古神道の旧家の女性。
ということで、やはり日本なら着物の似合う人を想像し、そこから女性の美しい立ち振る舞いや、容姿を花にたとえた有名な言葉
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」
から、弥生の姿に「百合」という言葉を引用するようになりました。
文字での描写ですが、襷掛けをする姿を含めて、美しいと感じて下さり、とても嬉しいです。
姉と弟の二人暮らしなので、聖治の好みはお見通しですね。
あるいは、作って食して、好みは作られるのかも。
「男性が喜ぶ手料理=肉じゃが」という言葉があるように、肉じゃがは家庭的な和食の定番ですが、聖治は筑前煮ということにしてみました。
改めて、高校生男子が喜ぶご飯を調べると。
「お肉たっぷりでボリューム満点、かつニンニクやマヨネーズなどのパンチが効いた味付け」
とのこと。
白いご飯が何杯でも進む、お肉メニューが最強らしいですが、聖治は野菜系が好み。
確かに渋い。
そして、健康的にもいい方向ですね。
最後に、今回の料理を作るテーマで執筆に至ったのは、以前拝見した金時さんの近況ノート「【写真のお部屋】 できあがりを待つ 楽しい時間」からです。
あの、とても素敵で心地よい文章に魅せられて、こんな穏やかな日常を、書いてみたいと思いました。
とコメントさせて頂きましたが、お陰様で、それがようやく形になりました。
金時さんが、いなかったらこの作品は誕生しませんでした。
創作のきっかけを作って下さるだけでなく、きっかけとなった金時さんから、コメントを頂けて、とても嬉しいです。
ありがとうございますm(_ _)m
あとがきへの応援コメント
kou様
『茜さす台所にて』完結、お疲れさまでした。
第1話から最終話まで、弥生さんのお台所の様子や、一つひとつの食材へ向き合う姿、根菜を切る音、立ちのぼる湯気、お鍋の中で少しずつ味が染みていく時間を、毎朝とても大切に読ませていただきました。
そして、あとがきで、わたしの近況ノートにまで触れてくださり、本当にありがとうございます。
作品へのリンクまで添えていただいているのを見た時、驚きと嬉しさと、表現しきれない思いで、しばらく言葉が出ませんでした。
第4話で、弥生さんが「煮る静かな時間は、いいものですねぇ」と思い出してくださる場面を読んだ時も、胸がいっぱいになりました。
わたしの小さな台所での時間が、弥生さんのお台所の湯気の中にそっと混ざっているようで、本当に不思議で、あたたかい気持ちになりました。
もともと、あのおしるこの文章は、以前kouさんの作品で受け取った“たのしい音”やオノマトペの余韻が、わたしの中のどこかに残っていて、小豆を煮る音や、できあがりを待つ時間へとつながっていたものでもありました。
その小さな音が、今度は弥生さんのお台所で、しゃか、しゃか……とごぼうを削る音や、蓮根を切るサク、サク、鶏肉のジューッという音へと姿を変えていったのだと思うと、創作の音が静かにめぐっていくようで、胸が震えるほど嬉しかったです。
「できあがりを待つ楽しい時間」を、こんなにも丁寧で美しい物語へと育ててくださり、本当にありがとうございました。
弥生さんが手間をかける時間。
聖治くんが、その時間と思いを静かに受け取る食卓。
そして二人のあいだに流れる、湯気のようにやわらかな沈黙。
そのすべてが、今も心をあたためてくれています。
このあたたかさをまだうまく言葉にしきれませんが、天神弥生さんと聖治くんに、またどこかでお会いできる日を楽しみにしています。
素敵な物語を、本当にありがとうございました。
作者からの返信
金時まめ様へ
完結にあたって、これほどまでに優しく、心に深く染み入るお言葉をいただき、本当にありがとうございます。第1話から最後まで、弥生と聖治の物語を毎朝大切に見守ってくださったこと、作者としてこれ以上の喜びはありません。
あとがきや作中の描写について、驚きとともに喜んでいただけたとのこと、私の方こそ感無量です。
弥生が台所でふと思い出した「煮る静かな時間は、いいものですねぇ」という言葉は、金時さんの近況ノートを拝見した際、私の心に深く刻まれたものです。あの温かな空気感を、どうしても天神家の台所にもお裾分けしたくて、大切に綴らせていただきました。
特に驚き、そして感動いたしましたのは、金時さんのあのおしるこの文章が、かつて私の拙作から受け取ってくださった「音」の余韻から生まれていた、というお話です。
私の発した小さな音が、金時さんのもとでおしるこを煮る温かな音になり、それが巡り巡って、今度は弥生さんの台所でごぼうを削る「しゃか、しゃか」や、人参を刻む「とん、とん」という音に姿を変えて戻ってきた……。
まさに金時さんが仰るように、創作の音が静かに、けれど力強く巡り、互いの物語を温め合っているような、不思議で幸福な連鎖を感じずにはいられません。独りで書いているようでいて、実は見えないところで誰かの感性と響き合っているのだという事実に、震えるほどの勇気をいただきました。
弥生さんの手間をかける時間や、聖治くんとの柔らかな沈黙が、金時さんの心に灯りをともすことができたなら、それは金時さんが私に「日常を慈しむ視点」を届けてくださったおかげです。
天神姉弟の物語をここまで育てることができたのは、間違いなく金時さんとの「音の共鳴」があったからです。温かな応援と、素晴らしいインスピレーションを本当にありがとうございました。
弥生も聖治も、湯気の上がる食卓で穏やかな夜を過ごしていることと思います。
またいつか、新しい「楽しい音」とともに、お二人にお会いできる日を私も楽しみにしています。
心を込めて。ありがとうございました。