真相はどうなっているのだろう。彼女にはどんな運命が待っているんだろう。
一話目を読んだ段階から主人公・アイリスの境遇に強く感情移入させられて、読む手が止まらなくなりました。
アイリスの夫であるユーグが「死亡した」との報告が突如入り、アイリスはその真実を追求しようと動くことになります。
彼女にとって、ユーグはとてもかけがえのない夫だった。
もともと彼女は「婚約破棄からの追放」からの憂き目に遭ったところで、ユーグによって救われ、彼との結婚で幸せな生活を送っていた。
この段階で、アイリスにとってのユーグがいかに代わりの効かない存在だったかということがはっきりとわかります。
彼は紛れもないヒーローだった。そんな彼がもしも死んだとなれば、アイリスの人生にあまりにも暗い影を落とすことになる。
彼が本当に死んだのか。そして彼は何に巻き込まれたのか。そんな謎めいた展開に強く引きつけられる一方で、アイリスには「とある不思議な力」が宿っていることも明らかになります。
他者の記憶を自由に消すことのできる力。その力を使い、彼女は人々の悩みをひそかに解決することもしてきた。
そして同時に、彼女は自分の見聞きした人々の人間関係を「手帳」の中に記し、物語の台本のような感じに捉えて過ごしていた。
アイリス自身の力が持つ意味。ユーグが死亡したと言われる事態の真相。そして彼が向かったロアノーク領で渦巻いている謀略。
まさに「激動の運命」という言葉がぴったりとくる、サスペンスや謀略、そして切実な想いが紡ぎ出された強烈に心を揺さぶる物語でした。
アイリスたちには絶対に幸せになって欲しい。そんな想いを胸にページをめくらされること間違いなしの一作です。
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