静かな違和感から始まる物語なのに、気づけば心を鷲掴みにされていました。一つ、また一つと世界から失われていくものたちの描写が、乾いた筆致であるほどに切実さを増していくのが見事です。短い文の連なりが、まるで何かが少しずつ欠けていくリズムそのものを体感させてくれる、忘れがたい読後感の一作です。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(130文字)
1000字未満の中で、認識論と宇宙論が展開される哲学的ショートショート。本作以外にも、作者様は数々のショートストーリーを手掛けており、どれも思想的で読み応えがあります。