霊感ゼロなのに宮古島に行くたびに何かが起きるこのご夫婦の体質に、読んでいるこちらが心配になるくらいだ(笑)。
毎日挨拶を欠かさないうちに枝が揺れ始め、ついには深夜に誰も触れていないクローゼットがすぅーっと開く。「怖い」より「不思議で温かい」という読後感が絶妙で、キジムナーとの交流を「夜這い(?)」と表現するユーモアがこの作品のトーンをうまく決めている。
1537文字でこれだけの情景と空気感を出せるのは文章力あってこそ。「すこしふしぎ」な旅の思い出として、宮古島への旅情も一緒に連れてきてくれる一篇だ。UFO遭遇篇とあわせてどうぞ。