第1話の掴みが最高だ。
「お決まりの挨拶、お決まりのメンバー。疎らなコメントであり、当たり障りのない内容」——この静かな底辺感の描写が読者の共感を一気に引き込む。主人公・根黒万太郎の自己認識の低さと、それを支え続ける古参メンバーたちの温かさが、わずか数段落で丁寧に表現されている。
そしてロボゲー「タイタングリード」の戦闘描写が圧倒的にかっこいい。コックピットの感触、機体のカスタマイズ設計、プロゲーマーとのすれ違いざまの一撃——ゲームへの深い愛と知識が文章から滲み出ていて、読んでいて気分が高揚する。
「底辺」が実力を発揮してバズる瞬間のカタルシスと、Vtuber文化のリアルな空気感が見事に融合した一作だ。