この作品、真面目に読むと切ないんですが、敢えてふざけてレビューします。一言で言うなら「靴が雄弁すぎる」
主人公が目撃したのは実質、
「Ferragamoのパンプス」VS「巨大なAir Dior」
というなかなかブランド力の高い対決です。
しかも作者が賢いのは、肝心の場面を一切見せないこと。読者は靴を見せられただけなのに、勝手に脳内でR18映像を再生してしまう。完全に共犯者です。
個人的には、「グシャグシャになったケーキと花束をゴミ箱へ投げ」ここが好きです。修羅場も復讐もない。ただケーキだけが犠牲になる。高級なケーキに罪はない。何なら食べちゃえばよかったのに……と思うのは私だけ??
花は無駄に彼女の家の前にお供えしておけばよかったのに。線香を添えて、とか思うのは私だけ⁇
「誕生日サプライズに行ったら、自分がサプライズされました」
をここまで美しく、そして残酷に描いた掌編はなかなかありません。多分。
読後、全国の午後半休取得者に一抹の不安を与える名作です。
【レビューコンテスト応募】していいかなぁ?これ…。