この作品は異能バトルや組織戦を描くSFアクションでありながらも、その「核」にあるのは "喪失" と "再生" の物語であると僕は感じます。
最愛の母を理不尽な惨劇で失った青年・獅子守昂輝は絶望の果てで特殊組織「PAX」の一員となり、人知を超えた脅威と戦う運命を背負います。
しかしこの作品が心を引きつけるのは巧みな戦闘シーンだけではありません。
傷ついた者同士だからこそ生まれる絆。
誰かを守るために戦う覚悟。
そして冷徹な仮面の奥に隠された孤独。
──僕にしたらワクワクとキュンキュンの世界です。
重厚な世界観と緻密な設定の中で登場人物それぞれの心の痛みが丁寧に描かれていて、読み進めるほどに彼らの息遣いが魅力的に伝わってきます。
ダークな世界観やバディものが好きな方はもちろん!
「強さとは何か?」
「人を守るとは何か?」
と考えさせてくれる人間ドラマとしても、ぜひ多くの方に触れていただきたい作品です。
ちなみに僕は自分がゲイであることを前面に押し出した作品ばかり書いていますが、この作品では主人公がゲイであることをひとつの事実として過不足なく、丁寧に描いています。
作者は戦闘シーンが得意ですが、案外繊細で優しい人なのかな〜って、僕は思い描いています。