ごきげんよう、お嬢様。
いつも結果がついてこない、にわか軍事オタクの豚が、腹を地面につけてご挨拶申し上げます。
本作を見て真っ先に思い出したのは、
『知識を隠す者は、一人の名人を残す。知識を渡す者は、次の時代を残す』という豚の好きな格言。
何故にこれを始めたのかはお嬢様の心うちにしかないでしょう。
カクヨムで退場しないための手の内が、短いお嬢様の言葉で次々と開示されていく。しかも、ご丁寧にコメント返しで奥義まで指南がある。
これはまさに、次の時代を残すかもしれない者に向けた教本。いうなれば、書き手が簡単に執筆から退場しないためのカクヨム野戦教範というジャンルの発明でしょう。
作品の存在さえ知られないまま終わることを敵と定義し、苦労して得た知識を奥義として囲い込まず、まだ数字を持たない書き手へ惜しげもなく渡す。
長い前置きを斬り、難しい理屈を処刑し、結論だけを生かして届ける。
創作論を殺したい悪役令嬢は、何も知らず戦場へ送り出される書き手へ、ひたすら地図と弾薬を配リ続ける。
気づいた頃には、創作の勝ち筋を五十発ほど装填されているこの感触。豚の★がお嬢様の殿堂入りの小さな一助となれば幸いです。
創作論というと、どうしても難しい理屈や長い前置き、専門用語の山を想像してしまう。けれど本作は、その重さを悪役令嬢の口調で軽やかに切り捨てる。かなり実用的なカクヨム創作論です。
一話ごとの文章がとても短く、内容も明確。タグ、投稿時間、文字数、ブラバ、ランキング、キャッチコピー、レビュー、近況ノート、文章作法など、カクヨムで作品を出すうえで気になる要点が、必要最小限の形でまとめられています。
特に良いのは、「創作論を学ぶ前に疲れてしまう」がないところです。
難しい理屈はサヨウナラ、まず試す。見る。直す。積み重ねる。
その姿勢が一貫していて、初心者にも届きやすいです。
しかも、ただの箇条書きではなく、悪役令嬢の語り口があるので、短いのに妙に印象に残ります。癖になります。
創作に慣れていない人には入口として。
慣れている人には、自分が忘れていた基本を確認する戒めとして。
そしてカクヨムで作品を伸ばしたい人には、すぐ見直せるチェックリストとして。
長く語らず、要点だけを刺してくる。
まさに「創作論を殺したい」というタイトル通り、創作論の面倒くさいを一度ブッ壊して、実践しやすい形にしてくれる作品でした。
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