本作は、真っすぐでお人好しのセレシアと、ツンとしたお嬢様風のテルスによるファンタジー学園もの。
百合小説コンテスト参加作ということですが、どちらかというと大半は友情色強め、「魔女」をキーに過去を暴いていくというミステリー的な要素もあります。
世界観をざっくり説明すると、魔力は貴族に多く、魔女という種族のいる、というヨーロッパ風の世界。舞台は貴族が多く通う名門の魔法学校です。
魔法が使えるということで孤児院を出て魔法学校へやって来たセレシアがそのむかし貴族家に引き取られた幼馴染と再会する、というところからお話は始まります。ですが何やら、幼馴染が塩対応。憎々しげですらあります。いったいなぜなのか。すれ違いの理由を知りたくて読み進めていると、冒頭でも述べたように、「魔女」をキーとしたミステリー要素でさらに「気になる」気持ちが強くなって引き込まれます。
そして何より。本作はとにかくキャラクターが魅力的です。
主役のふたりもなのですが、同級生のアローらちゃんやノーナさんの掛け合いも良い。見ていて微笑ましく、時々くすっと笑いを誘われます。
幼馴染はどうして、主人公に冷たいのか?
「魔女」という種族においてどのような過去があったのか?
お勧めです。未読の方はぜひ、じっさいに読んで上にあげた疑問の答えを見つけてみてください。