このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(319文字)
本作の特徴は、勇者に滅ぼされた魔王城が観光施設となり、そこで発生する魔物や魔法による怪奇現象をすべて「設備不良」や「仕様」として淡々と処理する設備管理課の日常をユーモラスに描いた点だ。意思を持つ魔剣が土産物の饅頭に戦意を燃やしたり、玉座が勝ために王位継承を始めたりするシュールなトラブルを、お役所仕事的な冷静さで解決していく独特の空気感が魅力的だ。お役所仕事的なシュールな笑いやファンタジーの裏方視点の物語が好きな人、また淡々としたコミカルな日常劇を楽しみたい読者におすすめできる。