本作は「親子のDNA鑑定」という現代的でリアルな題材をとりあげた、心理サスペンスともとれる作品です!
冒頭では子供が自分に似ていない、という、一見どこの家庭でもありそうな話題から始まりますが、そののち、ある疑念へと変わっていきます。
その小さな違和感が家族全体を揺るがす恐怖へと変貌していく流れは圧巻でした。
夫婦二人の会話には深刻さの中にもユーモアがあり、愛情もあります。それゆえ、結末を想像するに恐ろしくなりました。
また、本作の魅力は単なるどんでん返しではありません。真相が見えそうになるたびに、さらに不穏な謎が現れ、最後まで安心させてくれない構成が見事です!
家族愛の温かさと、リアリティのある違和感。そしてゾクっとする余韻をぜひお楽しみください!
あらすじを読み、まずエッセイではないことを確認して、少しホッとしてからページを開いた。
そこに綴られていたのは、日常の中に芽生えた小さな違和感。
娘が自分に似ていない――ただそれだけの疑念から始まる物語だった。
そしてDNA検査の結果、娘が父親のDNAをまったく引き継いでいないことが示される。
これはホームサスペンスか。
重そうだ。
裏切りか、あるいは取り違えか。
読む気分を引き締める。
しっかり物語に向き合うように。
きっと家庭崩壊が起こるのだろう。
それとも、父親か母親が狂乱していくのか。
私はゴクリと唾を飲んだ。
そして、圧巻のラスト。
思わず声に出た。
「は?」
そういえば、この小説のジャンルは――
「ホラー」
さっきから背筋を通っていたゾクゾクは、まさにこのジャンルならではのものだった。
ジャンル違い?
いいえ、違います。
これは読者の予想を鮮やかに裏切ってくれる、極上のホラーです。
【レビューコンテスト応募】
「娘が自分に似ていない」ゲーム感覚で始めた自宅DNA鑑定が、現実を根底から覆す。プロローグから第6話「三転」まで、タイトル通り現実が二転三転し続け、読者は「これは浮気の話か?取り違えの話か?それとも——」と答えを求めながら次へ次へと引き込まれます。
「ジャンルにご注目」というレビューの言葉が全てを言い表しています。ドロドロ系だと思って開いたら、そこはもう別の世界でした。
「卵」「ヘイワナミライ」「気配」Ashさんは毎回、日常の入り口から読者を非日常へ連れ去ります。今作はその到達点のひとつです。全8話・完結済み、「このライトノベルがすごい!WEB大賞」応募中。
作者さん。
私はあなたの小説を何本も読ませていただいている読者です。
毎回、「この方の頭の中の引き出しにはどれだけの知識や経験が詰まってるのか?いや、人生何回目なんだ?周回してる……?」と思うくらい驚きます。
人の恐怖の根源は「何か理由がわからないもの」である。と聞いたことがあります。
本作は、始まりは現代劇のような日常から開幕するのに読み進めるごとに「これは、どう言うことだ……」と「わからない」ことに怯えながらも次へ次へ!はやく!と怖いが故に理由が知りたくて読み進めてしまうのです。
そして、最後まで読んで私のレビューに書いた『怖い理由』を感じてほしい。
染み込んでくる「?」をぜひ味わってほしいのです。