北海道の冬と聞くと、寒くて厳しい景色を想像する。
けれど、この作品を読んでいると、その銀世界の中にある人と人との距離が、なんだかとてもあたたかく感じられます。
東京から北海道へやってきた湊が、雪国ならではの「常識」に戸惑いながら、個性豊かなクラスメイトたちと出会い、少しずつ新しい場所に馴染んでいく。
その中でも特に気になるのが、無愛想で口も悪いのに、なぜか放っておけない最上葵。
最初はただの案内役だったはずなのに。
「隣にいるのが当たり前」という関係が、少しずつ形を変えていくような、その距離感がとてもいい。
派手すぎる展開ではなく、会話や日常の積み重ねからじわじわ惹き込まれる王道ラブコメです。
そして、タイトルにある「雪解け」が何を意味するのか。
そこはぜひ、実際に読んで確かめてほしい。
寒い季節だからこそ感じられる、人のぬくもり。
これからの二人を、ゆっくり見守りたくなる作品です。