第16話 地獄風呂

そして。

スパロウは地脈機関の足元に湧く赤い秘湯へ飛び込んだ。

ざぶんっ!

熱い。

だが不思議と苦しくない。

赤い光が全身を包み込む。

スパ子

「太郎、早く・・・!」

スパロウ

「3分待ってくれ・・・。」

全員

「早くしろー!」

時間だけが過ぎていく。

巨大マグマゴーレムは暴れ続けていた。

ぺーすけとパー美の念動力がその巨体を押さえ込む。

だが限界は近かった。

ぺーすけ

「くっ・・・!」

額から汗が流れる。

パー美

「あーしもキツい〜。」

巨大マグマゴーレムが身体を震わせた。

拘束が少しずつ軋む。

スパ子

「持ちこたえて!」

効かないのはわかっている。

注意を引くため苦無や手裏剣を手当たり次第投げつける。

巨大マグマゴーレムの視線がスパ子へ向いた。

スパ子

「そうよ。」

スパ子

「こっち見なさい。」

巨大マグマゴーレムの攻撃がスパ子へ集中する。

その分だけ、ぺーすけ達への負担が減った。

ぺーすけ

「助かります。」

パー美

「ナイス〜。」

だが。

拘束は限界だった。

巨大マグマゴーレムの腕が少しずつ動き始める。

ぺーすけ

「もう限界です!」

パー美

「ムリ〜!」

スパ子が振り返る。

赤い秘湯。

その中央。

スパロウは肩まで湯に浸かっていた。

スパロウ

「あ〜・・・。」

スパロウ

「効くなぁ。」

スパ子

「何くつろいでんのよ!」

巨大マグマゴーレムが暴れる。

念動力が軋む。

その間も。

スパロウは温泉に浸かっていた。

スパロウ

「極楽極楽。」

スパ子

「ぶっ飛ばすわよ!」

ぺーすけ

「本当に限界です!」

パー美

「腕プルプル〜!」

スパ子

「太郎!」

スパロウ

「もう少しだ・・・。」

巨大マグマゴーレムが咆哮する。

拘束が大きく揺れた。

ぺーすけ

「もう駄目です!」

パー美

「終わる終わる〜!」

その瞬間。

ざばぁっ!!

赤い秘湯が大きく揺れた。

全員が振り返る。

スパロウが立ち上がっていた。

腰にはバスタオル一枚。

全身から赤い湯気が立ち上っている。

スパロウ

「待たせたな!」

メカのモニターへ情報が流れる。

巨大マグマゴーレム内部。

赤く輝くコアが表示された。

メカ

「コア位置特定。」

ぺーすけ

「パー美、拘束を解除しますよ? 同時に核の部分を吹き飛ばし、核を露出させろ!」

パー美

「そんなことしたらゴーレム暴れるし、吹っ飛ばしたら飛散して危ないっしょ〜?」

ぺーすけ

「いいから!」

パー美

「知らないかんね〜?」

念動力が解除される。

巨大マグマゴーレムが咆哮を上げた。

同時に。

パー美

「ほい!」

轟音。

巨大な念動力が炸裂する。

ドゴォォォォン!!

巨大マグマゴーレムの胸部が内側から弾け飛んだ。

真っ赤な破片が周囲へ飛散する。

ぺーすけ

「はあっ!」

半透明の障壁が全員の前へ広がる。

スパ子

「バリア?」

ぺーすけ

「破片対策です。」

スパ子

「こっちよ!」

手裏剣や苦無で牽制する。

巨大マグマゴーレムの視線がスパ子へ向いた。

スパ子

「来なさい!」

スパロウが熱風の中を駆ける。

今度は熱くない。

真正面から巨大マグマゴーレムへ突っ込む。

巨大マグマゴーレムが腕を振り上げる。

だが遅い。

スパロウ

「おおおおおっ!」

カトラスが一直線に突き出された。

そして。

露出した巨大なコアを貫いた。

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