一気に読んでしまいました。
「この遥か向こうには何があるんだろう」という悠真の憧れから始まる物語が、やがて本当に世界を変える出来事へとつながっていく。その広がり方がとても気持ちよく、読んでいて自然と胸が高鳴りました。
この作品の魅力は、神々の残響、神響術、神翔船、海の向こうの国といった壮大な世界観がありながら、決して説明だけに寄りすぎないところだと思います。悠真や春、蒼真、功たちの掛け合いがとても軽やかで楽しく、キャラクターたちの日常を好きになっているうちに、気づけば大きな冒険の入口まで連れていかれていました。
特に好きなのは、笑える会話と、物語が大きく動く瞬間の落差です。普段は賑やかで少しゆるい空気なのに、神翔船の出現や戦闘場面になると一気に空気が変わる。その緩急が上手く、次のページを読む手が止まりませんでした。
また、キャラクター一人一人がとても生き生きしています。悠真の好奇心、春の明るさと有能さ、蒼真の不思議な存在感、功の憎めなさ、そして共和国側のポピンやメティラの登場によって、世界が一気に広がっていく感覚がありました。
神々が去った世界に残された力とは何なのか。分断された大陸の先に何があるのか。
読めば読むほど、この世界の続きを見届けたくなる作品です。
王道冒険ファンタジーが好きな方、仲間たちの掛け合いと世界の謎を一緒に楽しみたい方に、ぜひおすすめしたい物語です。