怪異や異変を扱いながらも、この作品の中心にあるのは、壊れかけた日常と、それでも家族がどう向き合っていくのかだと感じました。ただ怖いだけではなく、原因がはっきり見えない不安、周囲に理解されにくい苦しさ、助けたいのに届かないもどかしさが丁寧に描かれています。水野真尋の視点で進むことで、出来事を解決するというより、目の前で起きていることを必死に観測し続ける物語になっているのが印象的でした。怪異ホラーでありながら、家族の痛みと再生を描いたヒューマンドラマとしても読める作品です。
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