「彼女は枕を探し続けている」というあの簡潔なレビューを書いた犬鳥苗さんが、今度は自分自身の日常を書いています。
図書館、ラーメン屋、ハード・ラック、シュプレヒコール、エモいけどエモくなかった——話タイトルの並びだけで、この人の日常がどれだけ予測不能かが伝わります。SF小説「凡夫の成れの果て」の主人公・田中のモデルが著者本人という点も面白く、小説とエッセイを行き来すると人物像の輪郭が立体的になります。
「後で思うと面白いことってありますよね」という一言に、飾らない誠実さがあります。不定期連載中の12話、気軽に開いてみてください。