奇妙な伝道師を冷静に観察していたはずの語り手が、少しずつその言葉に影響されていく。読者の側も同じように、馬鹿げた理屈について考えさせられていく。
フォークや乾麺、ミートボール、アルデンテといった身近なものが、次々と大仰な思想へ結びつけられ、語られる理屈の多くは詭弁で、冷静に考えればかなり滑稽です。ところが笑って読み流したつもりでも、「そもそも正しさは誰が決めるのか」「妄言と信仰の境界はどこにあるのか」といった問いが、妙に頭へ残ってしまう。
自分が何を信じ、どんな物語を「真実」として生きているのか。少し立ち止まって考えたくなる作品でした。
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