秋穂の「嫌い」が本気の拒絶じゃなく、好きと悔しさがぐちゃぐちゃになった言葉に見えて苦しかったです。推しを挟んで近すぎる兄妹の距離が少しずつ歪んでいく感じ、妙に生々しく残ります。
妹の秋穂ちゃんが、わりとこじらせてて、おにいにいろいろ先越されて、悔しがるのが可愛いでも推しに一直線で、その気持ちが尊いですな……!
偶然立ち寄ったアイドル現場でまさかの「推し被り」が発生するという、キャッチーでコミカルな導入が秀逸です。リアルな現場の熱量やシステム描写が心地よく、テンポよく読ませてくれます。一見するとオタク的な衝突ですが、ラストの裏ブログによる「答え合わせ」がこの物語の真骨頂ですね。サイリウムを折るタイミングや新規特典、チェキ会の緊張感など、地下アイドル現場のリアリティが細かく描写されており、主人公たちが自然と沼に落ちていく過程に説得力があります。