約2000文字という限られた文字数の中で、世界がガラリと反転する構成の美しさに猛烈に痺れました……!現実を捨てた作家・パキナさんと、彼女の原稿を現実に届ける「僕」。「僕」の視点から描かれる切ない物語だと思って読み進めていくと、ラストで明かされるパキナさん側の「本音」にゾクゾクさせられます。バーチャル空間を介した二人の、恋愛を超えた「巨大な感情の結びつき」の描き方が本当に最高でした。素晴らしい傑作をありがとうございます!!!
まず、二千字という制約を考えれば、設定を絞り、描写で魅せるのが王道、定石だと思います。ですが本作は、バーチャル世界で暮らす創作者と、その作品を届ける編集者という、簡単とは言えない設定。そこに付随するお互いの想い。そして何より秀逸なのはラスト。この密度、この読後感。たった二千字で世界に浸り、二人を応援したくなってしまう。続きの気になる珠玉の短編でした。