どこか懐かしく、美しい山の描写のあちこちに、麻縄、白い袋、円形の石といった「かつての贄の儀式の跡」がさりげなく配置されている演出が秀逸です。スプラッターのような暴力的な怖さではなく、「ただ、水がうまい」「心地よい」と感じながら、人間としての記憶も肉体もサラサラと自然に還されていくプロセスの静かな恐怖に、終始ゾクゾクさせられました。