第1話「海賊討伐」の艦橋描写がとても丁寧だ。艦長ナザリオと副操縦士シーロの二人だけで三百メートル級の戦艦を動かすという極限まで省人化された設定が、緊迫したやり取りの端々からじわじわ伝わってくる。機雷散布からの加速逃走、そして反転しての陽電子砲とミサイルによる反撃という戦闘の流れが、専門用語に頼りすぎず、テンポよく描かれているのが読みやすい。駆逐艦や巡洋艦を淡々と撃破していく手際の良さに、ただのパトロール任務のはずが、というぼやきを挟む余裕まで見せる二人の呼吸の良さも魅力的だ。そして海賊との戦闘の余韻も冷めやらぬうちに司令部から届く「帝国軍侵攻」の一報。この最後の一撃で、物語が一気に大きなスケールへと動き出す予感に胸が高鳴った。故郷奪還を目指すナザリオ艦長のこれからの戦いを見届けたい。