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  • 今際の際にてへの応援コメント

    初めまして。
    自主企画から伺いました(ご参加の作品とは別な作品になりますが)。

    「異状死」という警官の用語や医療用のハサミで断ち切られた幼い娘の服など細部にまでリアリティがあり
    (私はこういったことには全く無知だったので頭が下がりました)、
    最後まで一気に読み通せました。

    田代さん(亡くなった娘は『陽菜』と名前が明らかにされているのに母親の彼女は
    最後まで下の名前が出て来ない点に語り手の彼女との敢えて隣人としての距離を保った関係性が浮かび上がる描き方が巧いと思いました)の形象には不気味でありながら闇の魅惑といったものが感じられます。

    ただ、語り手の彼女(優奈)が明らかに最初から同棲している恋人と齟齬を感じており、彼の方でも微妙に冷めた気配(喧嘩して彼女が部屋を出たのに追い駆けても来ない等)が感じられるのに
    当たり前のように彼と結婚(一緒に別の団地に映っていることからしてそうですよね?)してその後も一緒に暮らしている展開にはやや違和感を覚えました。

    また、
    「当時の私は、二十四歳。
    一歳年上の恋人、大翔(ひろと)と同棲を始めて半年が過ぎた頃だった。」
    と冒頭にはまるでかなり昔の出来事のように書かれていますが、結末まで読むと、まだ当時から二年も経っていませんよね
    (この彼女はラストの時点でも二十五、六歳。今の感覚だと、明らかに齟齬を来している恋人と妥協的に結婚するにはちょっと早い気もしなくはありません)。
    そこにも少し違和感を覚えました。

    細かい点になりますが、
    『……今朝早く、市内のマンションで、居住者の女性が転落しているのが見つかりました。女性は搬送先の病院で死亡が確認されました。部屋には遺書のようなものが残されており、事件性はなく、自ら命を絶ったものとみて……』
    とのニュースのアナウンサーの台詞。
    「事件性はなく」の部分がいかにも説明的で不自然です。
    事件性がないならテレビのニュースで報道する必要はありませんし、
    「部屋には遺書のようなものが残されており、警察は女性が飛び降りたものとみて……」
    の方がこの場合は自然です。

    「え、これ前のマンションじゃん。うわ、マジか……。やっぱりあの隣の人だったのかな。引っ越してて大正解だったな。俺たちには関係ない世界の話でよかったよ」
    という大翔の台詞の「俺たちには関係ない世界の話でよかったよ」も説明的過ぎて
    蛇足の印象を受けます。
    「引っ越してて大正解だったな」までで良いと感じました。

    色々書きましたが、御作には非常に引き込まれたことに変わりはありません。

    作者からの返信

    吾妻栄子様

    こちらの作品まで読んでいただき、丁寧なご感想を本当にありがとうございます!

    「異状死」の辺りなど、実は専門的に深く調べたわけではなく、AIに頼りながら想像で補って書いた部分も多いので、もし事実と間違っていたら本当にごめんなさい……。

    田代との距離感(名前を出さなかったこと)についても、意図していたわけではなく、結果オーライだったというのが正直なところです…(笑)

    優奈と大翔の関係については、「現実の妥協的な結婚って、あの程度の喧嘩をしていても案外そのまま流されてしまうものかも」という私の感覚で書いてしまっておりました(笑)。年齢や冒頭の語り口とのバランスを含め、客観的に読むと違和感を覚える部分があるなと、大変勉強になりました。

    過剰説明のご指摘も痛いところです。キャラクターに言わせたい台詞(台本)をそのまま渡してしまう私の悪い癖なので、気をつけなければいけませんね。

    本作は処女作なのですが、実は改稿が苦手でして……笑。
    ご指摘いただいた箇所のほかにも、「田代の言葉遣いが文語的すぎる」「子供も一緒に買い物に連れて行けばよかったのでは?!」など、色々と欠陥がありつつも、そのまま放置してしまっておりました。
    (他の作品でもけっこうボロがあります)

    しかし、本作については、概要欄のボカロ曲のオマージュ作品ですので、原曲の冒涜にならないよう、いつか手直ししなければいけませんね……汗

    いただいた丁寧なアドバイスは、今後の糧にさせていただきます!
    お時間を割いて深く読んでいただき、本当にありがとうございました。