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猟師の父に連れられ、高校三年生の終わりに函館へ転校してきた純朴な少女・牡丹。東京の美容院で和風の姫カットにしてイメチェンを図るも、極度の緊張から自己紹介で「ぼひゃん」と名乗る大失敗をしてしまいます。そんな彼女の隣の席に座っていたのは、周囲を冷たく突き放し、誰とも群れようとしない孤高の美少女・菖蒲でした。
過去のトラウマからウジウジしていた自分を変えたいと願う牡丹は、冷たくあしらわれながらも、菖蒲の不器用な優しさと孤独に惹かれ、真っ直ぐに距離を縮めようと奮闘します。
本作の最大の魅力は、全く接点のなかった正反対の二人が、少しずつ心の距離を縮めていく過程の瑞々しさと、その根底に流れる繊細な心理描写です!不器用ながらも必死に菖蒲の懐に飛び込もうとする牡丹の健気さと、彼女の真っ直ぐな想いに触れ、頑なだった菖蒲の心が次第に溶かされていく様子は、読んでいて胸が熱くなります。
特におせっかいで明るい友人・桜の存在が二人の関係性を絶妙に後押しし、最後には思わず笑顔になれる爽やかな読後感をもたらしてくれます。
一歩踏み出す勇気をもらえる、百合好きや青春ドラマ好きに全力でおすすめしたい心温まる傑作です!