ドイツ生まれのどえらい美人。初めてそいつを見た時、俺は一瞬で心を奪われた。
すらりと伸びたウォルナットのストック。手にしてみると結構重い。まるでアスリートのように、スリムに見えてしっかり締まってやがる。
ハンドガードの前に見慣れない黒い箱。新式の無煙火薬の弾丸を5発装填できるらしい。
教官の軍曹が、ボルトを開く。そして弾丸が連なったクリップを使って装填して見せる。
俺を含め、その場にいた新米兵士達は全員息をのんだ。
早い! こいつは戦場が変わるぞ!
見た目が美しいだけじゃねぇ。ドイツ製らしい無駄がない洗練されたデザインと機能性に俺はただ唸るしかなかった。
戦争が終わり、俺は無事故郷に帰ることが出来た。
俺が生きているのも、全部このモーゼルM1889のおかげだ。
戦争ってのは皮肉なもんだ。こいつも生まれ故郷のドイツ人と戦う事になるなんて思わなかっただろう。
狩りに行く俺の手には、民間用に改造されたモーゼルM1889が握られている。
この先、一生の相棒として、俺がこいつを手放すことはない。
ところで、可愛らしい貴族のお嬢さんモーゼルM1889を手に、戦場で大暴れする小説がカクヨムに掲載されているらしい。
美麗なイラストと緊張の戦闘描写。そしてお嬢さんの活躍につい読みこんじまって、気が付いたら星3つを落としていた。
気になったらお前も是非読んでみてくれ。