Episode 5
仕事が一段落し、大きく伸びをする。
ふぅ⋯と息を吐きながら、肩の力を抜いた。
「森宮さん、お疲れ」
「あっ⋯橘さん⋯お疲れ様です⋯」
「一段落したなら、ランチ行かない?」
「えっ⋯でも⋯」
昨夜のユウの言葉が蘇る。
『仕事で話すのは仕方ないけど、終わってからまで話さなくていい』
いつもなら、迷わず頷いていた。
だけど今日は、言葉に詰まる。
「⋯森宮さん、大丈夫?」
「っ⋯大丈夫、です⋯」
「ならいいけど⋯仕事の話もしたいし⋯ランチ、どう?」
「⋯行きます⋯」
ランチを食べながら、仕事の話をする。
「森宮さん、この前の会議さ⋯課長より説明上手かったよな」
「っ⋯そんな事ないですよ⋯」
「いや、そんな事あるよ⋯課長、途中で何言ってるかわかんなくなるし」
「っ⋯ふふ⋯それ、課長に聞かれたら怒られますよ?」
「⋯内緒にしててくれる?」
「わかりました、内緒にしますね⋯」
橘さんとの間に流れる穏やかな時間に、いつの間にか心が軽くなっていた。
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