―Sunday― †私のモノ.....†
†retrogression†カ イ キ†
【●●●side】
彼は、とにかく車を走らせていた。
助手席に、オンナだった肉塊を乗せて。
彼の罪を呵責するように空が哭く。
全てを否定したかった。
自分の運命を呪った。
何で俺が
何で俺が
何で俺がっ――……!
車を、自宅マンション付近の路肩で停める。
エンジンを切れば闇が辺りを支配する。
雨が、言葉もなく彼を責め立てるように強かに地面を打ち付けた。
人がいないか、用心深く見渡す。
気配はない。
それを確認して、オンナの躯を車から運び出した。
無造作に放るのは花壇の茂み。
そして一旦車を車庫に戻してから自室に帰るべくエントランスホールへ向かう。
なるべくして怪しまれないように、平静を装って。
エレベーターの動きがやけに遅く感じて苛立ちを押し殺すことに必死だった。
部屋に入ると迷わず電気を灯けた。
「俺はずっと部屋にいた」
自分に言い聞かせるよう呟く。
――俺はずっとココに居た。今から部屋を出て行く“俺”は俺じゃない。
一種のマインドマインドコントロールとでも言おうか。
……この時既に、彼は正常な精神状態ではなかった。
自室に鍵をしっかり掛けて、外に備え付けられている非常階段降っていく。
エレベーター内を四六時中見張っている監視カメラを味方に付ける為だ。
簡単に言ってしまえば、ちょっとしたアリバイ工作だ。
帰宅してから後で、監視カメラに映らなければ、それは部屋から一歩も出ていない動かぬ証拠となる。
今から自分がしようとしている恐ろしいカクシゴト。
ただ、無関係でありたかったのだ。
雨が強かに彼を打ち付ける。
ずぶ濡れに事を気にする余裕など、彼にある筈もなく。
何処で手に入れたかも定かでないショベルを手に駆け出した。
向かうのは先程オンナを放置した公園。
そこにはやはり“悪夢”が横たわっていて……
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