ヴェルナ薬花商会の娘、マティ。彼女にはエドリックという婚約者がいる。二人は愛し合っているはずだった。
しかし、ある日、いきなりエドリックがセレナという恋人とともに婚約破棄を宣言してくる。
しかもセレナはマティの商会よりも効率よくポーションを作ることができて、商売でもマティは窮地に立たされてしまう。
そんな彼女を救ったのが同級生のカイルという男だった――
このカイルがとにかく有能でいいやつなんですよね。
カイルとマティの関係は最初はカイルの片思いというかんじなんですが、マティもだんだん彼に惹かれていっているのがわかり、二人の恋模様が微笑ましくて、自然と二人が結ばれることを願ってしまいました。
しっかり婚約破棄もののツボを押さえていますが、それたけでなく、商売の話もしっかりしていて、単にテンプレを踏襲したものではない、独自性がこの作品にはあります。
ざまあ要素もちゃんとあるし、総じて満足度の高い作品でした。おすすめです。
婚約破棄から始まる、執拗なまでの悪評や妨害のなか、挫けそうになるマティに手を差し伸べてくれたのは元同級生でした。
努力家でひたむきなマティ
憎まれ口を叩くも、一ビジネスマンとして手を差し伸べるカイル
そしてマティを信じて人事を尽くすおいちゃん、おばちゃん。
タイトルから一見、ざまぁを入れた企業再建ものかなあと思いますが、一部を読んだあとには
「ざまぁ」よりも大事な「残された希望」が見えてくると思います。
惜しむのはコンテスト作品のため、ちょっといいところで一旦完結になってしまったところ。
続けるのであれば、完全完結まで見届けたい、温かみのある血の通った作品です。
婚約破棄と取引停止で倒産寸前に追い込まれたヴェルナ薬花商会を、働き者の娘が仲間と再建する、お仕事×恋愛ファンタジー!
薬花の効能を見極める「薬花の目」を持つマティは、亡き父に代わって家業を支えています。
しかし婚約者エドリックに別の女性を選ばれ、最大の取引先まで同時に失ってしまう……。
悪評で販路も閉ざされるなか、元同級生カイルから思いがけない商談を持ちかけられます!
魅力は、マティが特別な力だけで逆転するのではなく、市場調査、客層の分析、商品企画、試作を一つずつ積み上げる再建過程です。
従業員を守ろうとするマティと、憎まれ口を叩きながら商売の視点を与えるカイルの関係も、仕事上の信頼と恋の予感が同時に育つ構造になっています。
「無駄」の反対を利益ではなく、人を癒やし、明日へ進ませる価値として描くテーマも温かいです。
理不尽への悔しさが、仲間とのものづくりによって前向きな期待へ変わる読後感。
薬花の香りまで感じられる穏やかな文章にも癒やされます。
はたして、マティたちが生み出す新商品は、失われた商会の信用を取り戻し、「無駄」と切り捨てた者たちの評価を覆せるのでしょうか?
読んでて涙が出そうになりながら
「がんばれ! がんばれマティちゃん! すでにがんばってるのは知ってるけれども、婚約破棄だけならともかく悪評まで広げる外道に負けてほしくないんだよ~!!!」
と地団太ふんでます。
長年の情も切り捨てて、利益重視で悪評振りまくような男と結婚せずに済んだのはいいことかもしれないけれども、マティちゃんの気持ちを想うと本当にあわれだし悔しい。
今後一気に駆け上がっていって王道の「ザマァ」になるのかしら。
そうだったらいいな……。
ひどいことした奴らを完膚なきまでに叩きのめしてくれ~!!
待ってるよ~!!!
あと第一印象に引っ張られてマティちゃんからキツクあたられてるけどカイルくんは良い奴だよ。
報われて欲しい。
そんなわけで、ハラハラドキドキの連続で目が離せません!
しっかり者でちゃんとした女の子が活躍していく物語が好きな人はきっと好き。
おススメです。
【以下、2026年7月27日に「第一部 完」まで拝読した感想です】
あぁあああ、マティちゃん!
ちがうーちがうのーカイルくんが言いたかったのはそうでなくてー!!
マティちゃんは鈍感ヒロインだし、カイルくんはとんだシャイボーイだし、いつ両想いになるのー?!
え、なるよね。
そもそものことをかんがえて青ざめる私。
えーん、第二部までひっぱるなんてひどいよぉ……。
でも良い読者とは文句を言わず「待て」ができる読者。
まあ私は既に文句を言ったが「待て」はできるので待ってます!
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