世界を救う白き聖女×記憶を失った異界の黒き剣士。
本作は彼らを中心に物語が進行する王道ファンタジーです。
ストーリーはタイトルにある通り、神々の加護によって守られていた世界グランセルフィアが舞台となります。しかし、グランセルフィアは加護を失って終焉へ刻一刻と針を進めてしまっている。
そんな世界を救うために、立ち上があるのが聖女ディアラです。
まず、キャラクターが非常に良いですね。果たせねばならない使命を抱えて進むとなればストーリーは重くなりがちですが、各々の個性が暗くなりがちな物語を沈み切らずに明るくも締めるところは締めるメリハリの利いた物語にしてくれています。
特に最初こそ悲観的なディアラが試練に向き合い、己で乗り越えては成長していく姿がとても良いですね。これぞ正に王道ファンタジーだと感じます。
次は文章が非常に読みやすいですね。Webで読みやすいようにと考えられた短い文体は読みやすいことに加え、キャラクター各々の描写を丁寧に描くメリハリの利いた文章になっています。
この点は私自身がWebでの文章を上手く書けていないので、短くとも書くべきところはしっかり書ける本作の文体はとても羨ましいですね。
さて、まだまだ続く2人の戦い。
試練に挑み、乗り越えた果てに待つ2人の末が楽しみです!!
引き続き読ませていただきます!!
この物語の魅力は、登場人物の心の動きが、そのまま試練を越える力になっているところかなと思います。
世界の危機や神々の試練を描く壮大な物語でありながら、人と人が支え合う温度が失われない作品です。
聖女として多くを背負うディアラと、無骨な剣士クロノア。二人とも迷いや痛みを抱え、何もかも一人で乗り越えられる存在ではありません。互いの弱さを否定せず、必要な時に手を伸ばそうとする姿に惹かれます。
ソルシエール、ココ、パルスを交えた一行のやり取りにも、それぞれの性格と信頼が感じられます。厳しい試練の中にあるからこそ、ふと交わされる言葉や仲間の温かさが際立つのでしょう。
剣と魔法の高揚感の奥にあるのは、誰かを信じること、そして自分も誰かに支えられていると知ること。
強さとやさしさが、同じ道を歩いていく物語です。
世界の崩壊が静かに始まったグランセルフィア。
聖女ディアラは完璧な救世主ではなく、聖女という立場に苦しみ孤独を抱えている。
まずその設定に惹かれました。
冒頭で描かれる「世界の終わり」と、その後に描かれる日常風景との対比の妙も鮮やかです。
神獣や古代文明の遺跡など王道ファンタジーの要素もありながら、謎解きの構成によって先が気になりながら読むことができます。
誰かのために生きるとはーー
そんな人間性を感じさせるテーマがあり、誰かを守りたいと思う気持ちや感情が、とても大切に扱われている印象を受けました。
ディアラの成長と、仲間たちとのあたたかな絆も楽しめる魅力的な物語をぜひお楽しみください。