本作は、「魂を持たない少年」という謎めいた主人公を軸に、これまた謎の「夜会」を舞台に、登場人物の思惑が交差していく非転生ファンタジーとなります。
特徴として、初手から、不穏さと先が読めない展開が連続し、それでいて、継続して読み込ませるほどの緻密な世界観の構築がなされております。
作者様の手腕として、「執着」や「歪んだ感情」を作品の魅力として描写されており、それらの「毒」が読み手を惹き込む魅力となって発揮されています。
感情も記憶も持たない空虚な少年と、彼に異常な執着を注ぐ危険な支配者たちが織りなす、ダークでどこか奇妙な歪んだ現代ファンタジー。
この設定が、琴線に触れた方はぜひ一度お読みください。おすすめいたします。
「このライトノベルがすごい!WEB大賞」応募中の、今カクヨムで最も個性的な新作のひとつです。
魂を持たない少年マルクを巡り、太陽の頭を持つ異形、ナルシスト死神ストリーマー、満月の夜だけ人間になる狼男六人の怪物たちが愛憎と思惑を交わす群像劇。「空席である七つ目の席」という謎が物語全体に緊張感を与えています。
「第一夜」「第二夜」という夜ごとの章立てと、「夜会参加者の戯言」という短編を挟む構成が独特で、各怪物のキャラクターが丁寧に立ち上がってきます。わずか3週間で24話というスピードも驚きです。「転生しない異世界ファンタジー」を求めている方に、真っ先にお勧めしたい一作です。