この話は派手な事件を扱っているのではなく、記憶や影や傘のような日常の一部が少しだけずれる怪異が楽しめる話です。そして、説明しきれない不気味さを残しながらも、どこか静かで優しい空気があり、自分の見ている世界が本当に正しいのかと思わせてくれます。またクロの語りすぎない態度と、ゆいの戸惑いがよく噛み合っており、淡い猫探偵譚になっています。