文化祭準備中の教室が突然の密室と化し、モニターに浮かぶ「天使を探せ」という不気味な指示から始まる本作。一話ごとのタイトルがどれも意味深で、読むたびに「これ絶対後で効いてくるやつだ…」とゾワゾワしながらページを捲る手が止まりませんでした。気づいたら最新話まで一気読みしていました。
登場人物が多くて最初は名前を覚えるのに苦労したんですが(本当に人数多いです笑)、読み進めるうちに一人ひとりの表情や癖が立ち上がってきて、気づけば全員のことが心配で仕方なくなっています。表面上ちょっと不穏な言動をしているキャラも、後になって「そういうことだったのか」と背景が繋がる瞬間が何度もあって、伏線の張り方が本当に丁寧で緻密です。
ホラーとしての緊迫感はもちろん、その中で育っていく関係性の温度がじわじわ効いてきて、青春BLとしても読み応え抜群です。優しさと残酷さが表裏一体になっている構成に、何度も心を掴まれました。
こんな人におすすめ
・伏線がきっちり回収される群像劇が好きな人
・ただ怖いだけじゃなく、関係性の機微も味わいたい人
・「先の読めない展開」に一気読みしたくなる人
最新話まで追いついてしまい、今は正座して続きを待っています。作者様、無理のない範囲で更新お待ちしています……!
文化祭準備など、ごく普通の高校生活を送る二年二組。
蓮司は二週間前に転入してきた幼なじみの志麻惟久に関心を向けるも、かつて知っていた志麻とはどこか様子が違っていた。
やがて電波障害、閉ざされた教室、謎のモニターが現れ、「クラスに一人だけ【天使】が紛れ込んでいる」という異常なゲームが始まる――。
まず魅力を感じたのは、軽妙な青春群像劇と、不穏な人間ドラマが同居していることです。
特に印象的なのが、志麻の存在そのものが物語の謎になっていること。
蓮司から見た志麻の違和感が少しずつ積み重なり、ゲームの恐怖とは別に、「志麻に何があったのか」という人間ドラマへの興味を引き出しています。
また「天使」という言葉の意味が、次第に不穏な意味へと変質していくのも秀逸です。
普通の高校生活が、いつの間にか取り返しのつかない場所へ変わってしまう。
日常の裏側に潜む人間関係の謎と恐怖が絡み合う、スリリングな学園ミステリーホラーです。