「夢」を失い、灰色の人々だけが残された世界。そこから生き延びたアキトが辿り着いたのは、文明と笑顔を取り戻した理想都市ニューソウルだった。
そこで出会ったリナと恋に落ち、ようやく自分の「夢」を見つけたアキト。しかし、幸せな街を知るほど、そこには少しずつ不穏な違和感が見えてくる。
人々の夢は本当に自分自身のものなのか。リナの想いは本物なのか。そして、苦しみのない幸福と、自分で選ぶ自由なら、どちらが人間にとって大切なのか。
「夢」という言葉の意味が、読み進めるほど変わっていくのが印象的です。
ニューソウルも単純な「悪の管理社会」ではなく、そこには確かに救われた人々がいて、リナ自身もその幸福を信じている。だからこそ、アキトが感じ始める違和感がじわじわと効いてきます。
幸せなはずなのに、どこか怖い。
そんな感覚を残しながら、アキトとリナがこれからどこへ向かうのか、続きが気になるSF作品でした。