このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(440文字)
辺境の男爵家次男の前世持ち。転生時に神様なんて出てこないし、貰ったものも新しい命のみ。予想されるのは追放や兄を蹴落とす展開。ところがどっこい、家族からは大事にされるが、それにどう向き合えばわからない主人公。前世で愛されなかったコミュ障な男が初めて家族からの無償の愛を受けるが、乗っ取ってしまったが故、罪悪感に苛まれる。しかし、あることがきっかけに初めて罪悪感を覚えず素直に愛情を受け取れた事で自分のやりたい事を見つける。果たしてその行動がどう世界を変えるのか。
主人公のぬぐいきれない虚無感。借り物の、奪ってしまった身体。求められるまま。返すことしかできない、自分の肯定感の低さ。それを勘違いしていく周り。ありがちな設定ながら、これからどうなっていくのか続きが気になります。また、お邪魔させてください。
前世では家族に恵まれなかった主人公が、転生先で家族の愛情に触れながら成長していく姿が印象的な作品です。生まれた時から一年ごとの成長が丁寧に描かれていて、家族とのやり取りや魔術を覚えていく過程に、しっかり積み重ねを感じました。転生ものというと大きな事件やチート能力のイメージもありますが、この作品は主人公が新しい世界で少しずつ愛情や居場所を知っていくところに魅力があると思います。温かく見守りたくなる転生物語です。
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