少年は今際の際に願った
誰とも知らない白い人に言葉を遺した
神になりたいと
自分が神であるならば、こんな世界にはしないのに
果たして目を覚ました少年は、神にはなっていなかったが
神を名乗る少女の訪問を受けることになる
神は平等
神は特別を許さない
神はいかなる悪を……
神の定義。
その全てから外れて特別であることを少年は許された
神である少女と過ごした運命の四日間
その果てに少年は、世界の理を知る
あの日の自分が願いが
とんでもない重責を少女に負わせ
やがて途方もない結果に至ること
そんなに万能なのに、聡明なのに
何故、神はその危うさに気付かない?
仕組んだのは白い人
これではいけない
気づいてしまった少年がとった道は?
約束の地で再び二人は出会えるのか?
神の特別に名前が付いた時
奇跡が起こるかも?
あなたにとって神とはなんですか?
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主人公の蛹井馬多は、宗教対立と貧富の格差が原因で起きた苛烈な内戦に巻き込まれ、家族を失ってしまう。
深い傷を負い、絶望の底にいる彼のもとに少女が現れたことで彼の傷は癒え、内戦も突如として終結。
さらには「私は神です」と名乗る美少女が彼の家を訪れ、「自分は君の願いから生まれた神だ」と告げる——。
そこから始まる二人の奇妙な共同生活という、まったく予想もつかない展開に冒頭からグッと引き込まれました。
「神」という存在を哲学的に定義し、人間社会に生じる差別や矛盾を丁寧に拾い上げながら、「もし本物の神であるなら、この矛盾をどう解決するのか」という深いテーマを提示してきます。
戦争の描写はとてもリアルで、現代社会の紛争の暗喩であるかのような強い印象を受けました。
それでいて、序盤のシリアスな空気から一転し、神が登場してからはコメディ色も一気に強まっていくところにおかしみを感じました。
神とは何か——。
誰もが一度は考える深みのあるテーマを、時に軽快なタッチで、時に鋭く描いていく本作。
まだ拝読の途中ですが、これから物語がどのように広がっていくのか、とても気になります。
現代社会の歪みを鋭く突いた、この深みとユーモアに満ちた物語をお楽しみください。