主人公のキャラクターがとにかく立っていて最高です。
子猫をいじめる若者への容赦ない「頭突き・スマホ破壊・噛みつき」の3連コンボで彼の持つ“狂犬的な優しさと度胸”を印象付け、その破天荒さがラストの死に際での極限の肝の据わり方に説得力を持たせる構成が秀逸です。
京都の酒屋のオヤジとの「寝癖は個性」「命より高い酒」といったテンポの良い掛け合いにクスッとさせられつつ、視界の端に走り続ける「黒い線」の不気味さが常に緊張感をキープしています。
大江山の「風が止み、虫の声が消える」という静寂の描写もホラーとして非常にハイクオリティです。