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千駄木つついて墨を出す

千駄木つついて墨を出す

古木しき

おすすめレビュー

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★★★
★9
3人が評価しました
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本文ありのおすすめレビュー

  • ももりもり
    26件の
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    ★★★ Excellent!!!

    夜更けの根津に、青春の愚行が灯る

    根津の深夜喫茶に集まる、少し駄目で、少し愛おしい若者たちの青春群像劇。

    冒頭の「人生において最も信用していないものは三つある」から一気に引き込まれました。八坂市太郎の自意識過剰で面倒くさい語りがとにかく楽しく、尾崎、灰田、茉莉、ドン、玲子さんと、出てくる人物全員がどこか壊れていて、それでいて妙に人間くさいです。

    深夜喫茶『トントス』の空気感も抜群で、ジャズ、ナポリタン、煙草、根津や谷中の湿った夜の匂いまで伝わってくるようでした。

    馬鹿騒ぎの中に、二十歳前後の不安や焦燥、いつか終わってしまう時間への切なさが混じっていて、笑いながら少し胸が痛くなります。

    玲子さんという嵐のような年上女性の登場によって、ただの青春コメディではなく、「過ぎ去った青春」と「これから始まる青春」が重なっていく感じもとても好きでした。

    駄目な若者たちの、忘れられない夏。
    続きが楽しみです。

    • 2026年6月11日 00:54