第27話
第27話
「朝焼け」
⸻
棚の修理が終わった頃には、
外が少し明るくなっていた。
「……終わったぁ」
レオが床へ転がる。
ガロンが酒瓶を棚へ戻しながら言う。
「役立ってねぇなお前」
「精神的支柱でした」
「一番いらん」
ヴェラが吹き出す。
リアも少し笑った。
新人兵だけが、
まだ慣れない顔で周囲を見ている。
店なのに、
誰も飲んでいない。
ただ、
朝まで一緒にいただけ。
不思議な空気だった。
ユウは最後の瓶を棚へ置くと、
煙草へ火をつけた。
「……まぁこんなもんか」
ガロンが椅子へ座り込む。
「疲れた。
酒くれ」
「結局飲むんか」
ユウは苦笑しながら、
グラスを並べた。
レオが目を丸くする。
「え、
休業じゃ」
「これは打ち上げ」
静かな音で、
酒が注がれる。
ヴェラが少し笑った。
リアも、
小さく息を吐く。
新人兵はグラスを持ちながら、
店内を見回す。
「……なんか、
変ですね」
「今日三回目やぞその感想」
レオが言う。
兵士は少し笑った後、
小さく呟いた。
「ここ、
誰も敵っぽくない」
少し静かになる。
ヴェラは窓の外を見る。
朝焼けが、
少しずつ街を照らしていた。
リアが静かに言う。
「店の外出たら、
また変わるけどね」
誰も否定しない。
神父が酒を揺らしながら言った。
「だから皆、
朝までここにいるんですよ」
静かな声だった。
営業していない夜なのに、
結局いつもの連中が残っていた。
窓の外では、
朝焼けが街を照らしている。
NO SIDEは、
今日も朝まで灯りが消えなかった。
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