5月6日〜5月8日の記録

タキガワが高校3年生の5月6日、進路面談があった。彼はN大学の教育学部を受けることにしていた。教師曰く「君の成績なら指定校推薦でいける。」といわれた。タキガワは「自分の3年間の努力が報われた」と心の中で喜んでいた。ネットでは「指定校推薦は逃げ」だの言われているが、彼には関係ない。どんな方法を使ってもサトウのような教師になろうと努力し続けていた。自分の3年間の努力が形となったのだ。これ以上嬉しいことはないだろう。タキガワが喜びと同時に安心感を感じていると、「最近、大学側が指定校推薦をなくす傾向がある。例えばS大学は2割減らしたらしい。どうやら指定校推薦で行った生徒が辞めることが多いためだからだ。また、うちの学校で何か問題が起きた場合、指定校がなくなってしまう。まあ、そんなことはないだろうが」教師は笑いながら言った。タキガワも内心ないだろうと思いつつも別の入試方法の勉強を始めることにした。


タキガワの家はネットが流行ってもテレビを見るような家庭であった。夕方はいつもニュース番組を見て色々なことを言い合うような家庭だった。


5月8日、タキガワはいつものようにニュース番組を見ていた。この日のニュース番組の内容は『闇バイト』についてだった。タキガワは自分と同じ位の年齢の子供達が金欲しさに強盗や空き巣などの事件を起こすことに興味を示した。タキガワも学生だ。金が欲しい事に共感はできるが、そのためだけに犯罪を犯すのは理解ができなかった。コメンテーターによると、闇バイトを高校生の多くは知能が低い生徒が多いらしい。そのことを聞いたタキガワの父親は冗談まじりに「お前の学校でもやるやつが出るんじゃないか?」といった。タキガワはそんなことはないだろうと思いつつも「ありえるかもね」と笑いながら答えた。

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