素直な君
彼女は素直な性格だ。嘘はつかないし、言われたことをなんでも信じてしまう純粋な心を持っている。いつも素直になれない捻くれ者の私とは正反対だ。
きっと、そんな正反対な性格だから、私は彼女を好きになったのだと思う。私は彼女のことが好き。でも、私はそれを告白する勇気などない。
そんなある日、彼女は私に告白した。
「あなたのことが好き。私と付き合って」
彼女は私の目をまっすぐ見て、そう言ってきた。あまりにも真っ直ぐすぎる彼女の言葉に驚いたけど、嬉しくて涙が出てきた。
「……バカ」
私はそう言って目頭を押さえた。
しかし、それがいけなかったらしい。彼女は私と違って素直な性格。私が照れ隠しで言った「バカ」も言葉通りに受け取ったらしい。
「……ごめん。私バカだよね。あなたみたいな素敵な人、私と付き合いたくないよね。あなたのことは大好きだけど、私あなたには幸せになって欲しいから諦めるね……」
そう言いながら泣き出してしまった。
「ま、待って! 待って! 嘘! 私も好きだから! 世界一あなたのことが好きだから! 宇宙一好きだから!」
そうやって必死に弁明をした結果、私たちは無事に付き合うことになった。
それ以来、私は前より少し素直になった。いや、彼女と一緒にいると素直にならざるを得ないのだ。でもそれでよかったのだと今は思っている。
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