これは、環境問題を単なる知識や正論として語るのではなく、一人の母親としての実感と人生観に結びつけて描かれたエッセイです。
子どもの健康を守りたいという身近な思いから環境への関心が生まれ、それが未来世代への責任へとつながっていく流れには強い説得力があります。
また、地球や生命の有限性に触れながらも悲観に終わらず、「自分にできることをして未来へつなぐ」という作者様の姿勢が印象的でした。
洗剤選びという小さな行動を通して、人間の良心や希望について問いかける内容となっており、環境問題に関心のある方はもちろん、生き方そのものについて考えたい方にもおすすめしたい作品です。
なぜなら、このエッセイは「石けんの話」が真の主題ではないからです。これは作者様の「いつか終わる世界の中で、それでも何を選んで生きるのか」という価値観の表明なのだと思うから。これこそが真の主題だと私は思います。
特に、
「環境を汚せるだけ汚して、時代のツケを未来のこどもたちに回して死ぬのと、自分にできる限りのことをして未来に希望を繋いで死ぬのは絶対同じじゃない。」から、「わたしの洗濯は間違っていないと思っています。」という結びへ至る流れには深く共感しました。
なので、これは「環境問題を論じたエッセイ」の形をとった、「未来へ何を残したいのか」を問いかけるある種の人生論だと思います。
読後、明日からの自分の行動を少し見直したくなりました。私も何かひとつ変えてみようかな。まずは洗剤から。そんなことを考えさせられました。
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