中島敦の『山月記』は、誰しもが密かにもつ内心を、赤裸々に言語化した傑作である。
本作が現代に遣わした李徴は、虎ノ門のビジネスマンだ。
その内面の葛藤は、会社員なら一度は身に覚えのあるマトリョーシカで表現される。
わかる……
と、思わず己を振り返ってしまう。
この哀切は普遍である。
笑うなかれ! 読めばきっと、わかる。
これは原作がいかに根源的な問いを立てていたかの証であり、同時に、主題を虎ノ門に定めた作者の目の高さでもある。
袁傪の指示に『承知しました』と返信する李徴。
あまりにリアルでわたしは悲しみに暮れながら、これを書いている。
ガオー
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