圧倒的な保護と慈愛に満ちた天界と、徹底的な搾取と暴力が支配する地獄のコントラストが鮮烈です。特に、ラファエルのアズマに対する愛情が、単なる親心を超えた「執着」や「過保護」すれすれの深い感情として描かれている点に強く惹きつけられました。
羽で口元を拭う能天使のくだりなど、天使たちの人間に対する庇護欲が非常に生々しく、天界の異常とも言えるほどの「善」が浮き彫りになっています。
また、アズマの「主の教えのままに命を祝う」という純粋すぎる信仰と愛が、結果として彼女自身を死に追いやるという皮肉な展開は、ダークファンタジーの幕開けとして最高のフックになっています。
カボチャの悪魔・イシュマエルとの出逢いや、地獄の残酷な洗礼を受けるラストのカフェでの虐殺シーンまで、息をつかせぬ展開でした。