ダンジョンの発生直後=オンラインゲームのリリース直後だと捉えたような世界観。
単なるレベル上げよりも特定の条件をクリアすることで得られる「世界初達成報酬」の取得を優先する主人公の行動原理が、「廃ゲーマー」としての自負心の高さやひねくれた人物像と非常に合っているので、レアスキル入手のための変な行動に対する「なにやってんだコイツ」感をいくつかの角度から楽しめる。
さらに、一文が短めに構成された文章のおかげで、主人公の淡白な思考やニッチな所に目をつける穿った視点がわかりやすく読者に伝わるのだと思う。
ダンジョン発生初期の法整備ままならない空気感や、高校という閉じた環境の中で生じる鬱憤や面倒を解消していく展開は、ある意味縛りプレイ特有の溜まり続けたヘイトを条件クリアによって解放する気持ち良さと似ている部分があることを再確認させられる。
また、キャラクター同士の関係性にスクールカーストの認識が根付いているのにも関わらず、主人公がその認識を抱えながらそれよりも実績の達成に囚われていく様子は、この世界のほとんどの人が「世界初達成報酬」に気がつけないことの証明になっており、彼が主人公という枠組みに収まっている理由なのだろうか。
ダンジョン発生直後、皆とは違った楽しみ方で己が道を切り開いていく彼の攻略を是非、お楽しみください。
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