作者様の作品の中で、一番せつなく感じながら読んでいます。ドアマットヒロインがいるわけでもなく、わかりやすい外道がいるわけでもなく、ざまぁがスカッと展開されるわけでもないけど、なぜか感じるせつなさは、誠実に向き合っても不条理で返されたときに感じる、あのなんとも言えない気持ちです。
でも賢いアデレイドは、ロジャーやマルグリットでは得ることのできない価値観を持ってハッピーエンドを迎えるのでしょうね。
自分のように不条理を簡単に消化できない人間や、一つの思い・価値観に囚われるロジャーやマルグリットは、何かよくわからないせつなさを抱えながら生きていくのでしょう。
他所にはない、作者様独自の世界観が味わえるいい作品です。天の邪鬼な私は、商業化されず、手直しされないまま残るといいなぁと思ってしまいました。
僭越ながら、作者様が思いのまま執筆するのを願って応援しております。