自主企画へのご参加ありがとうございます。
花を見つめるところから、自分自身の生き方へ視線が移っていく構成が綺麗でした。
ただ花が美しい、で終わらせず、その姿に対して「どうしてそんなに迷わずにいられるの」と問いかけることで、語り手自身の怖さや息苦しさが自然に浮かび上がってきます。
他人の視線を気にして、自分の声を閉じ込めてきた人が、花の在り方を通して少しずつ自分の輪郭を取り戻していく流れが、短い中でも分かりやすかったです。
文章は素直で読みやすく、詩としての柔らかさもありました。
比喩も大きく外に広げすぎず、花、色、茎、蕾といった言葉の中でまとまっているので、作品全体の印象が散らばらずに読めました。
ストーリーとしては大きな出来事が起きるわけではありませんが、内面の変化がきちんと描かれている作品だと思います。
誰かに認められるためではなく、自分のために咲いてみたい、というところにたどり着くまでの静かな一歩が、この作品の良さでした。
企画の空気にも合っていて、短いながらも読後に少し前を向ける詩でした。